最終更新日:2020/05/07
最終更新日:2020/05/07
のっけから刺激的な記事タイトルなので、
「年齢で差別するなんて失礼じゃない!」
「何で45歳って区切りをつけるのよ!」
「派遣会社が年齢で差別するなんてありえない!」
など、お叱りの言葉がたくさんあがりそうですが…。
「派遣会社チェキ!」でよく目にするのが、「求人にいくらエントリーをしても相手にされない」という口コミやコメント。特に、40代以上の人は極端に紹介される仕事が少なくなり、決まるまでに時間がかかるようです。
これはつまり、派遣会社は年齢でもある程度のライン引きをしているということです。
せっかく時間を費やしていろいろな仕事にエントリーしても、相手にされなければ登録する意味がありませんし、時間のムダです。
ここでは、派遣会社側の裏事情を知り、どうすれば仕事が決まりやすくなるかを解説していきます。
派遣会社が年齢を気にせずエントリーできると言っているのは表向きだけなのね! |
そうなんです。表には出ませんが、大体の仕事は派遣会社側で「この仕事は〇歳まで」という条件を打ち出しているんです。 |
よく、派遣会社に登録した人から「派遣会社が何を基準に選んでいるのか分からない」という質問を受けます。
せっかくエントリーをしても、「他の人で進んでしまって…」「お仕事自体がなくなってしまって…」など、派遣会社からお決まりの断り回答が来ている人は多いでしょう。
では、派遣会社は何を基準に派遣スタッフを選んでいるかというと…、年齢です。
ほかには顔や雰囲気、その次にスキルや経験といったところでしょうか。
仕事紹介=実力重視と思いきや、実は理不尽な条件を求められているのが現実なのです。
もちろん、特別な経験やスキルが必要となる仕事は上記に当てはまりませんが、派遣会社が所有している多くの求人は、年齢・顔(雰囲気)・スキル(経験)と優先順位が付けられます。
でも、年齢制限を設けちゃいけないんですよね? |
表向きは誰でもエントリーできるようになってはいますが、実は裏では〇歳以下と決まっていることが多いんです! |
そもそも派遣法では年齢差別をすることが禁じられており、だれでもエントリーができるようになっています。しかし、裏事情は派遣会社が「〇歳以下」と決めているのが現実。だから、エントリーをしても全く話が進まないという現象が起きてしまいます。
ではなぜ、若い人が優先的に仕事を紹介をされるのでしょうか?そこには以下2つの理由があります。
①派遣会社同士で競合して、案件の就業を獲得している
②派遣先企業の人事が経歴などをチェックをする
まずは、①の派遣会社が競合していることについて。
ある仕事が派遣会社のA社から募集されている場合、大抵はA社だけでなく、同じく派遣会社のB社・C社・D社からも募集されています。
近年は1つの派遣会社が独占して求人を持つことが少ないため、派遣会社同士で就業決定の座を取り合っているのです。
派遣会社は他社に勝たなくては売り上げゼロになってしまうため、他社から紹介される人材に勝たなくてはなりません。ですから、どの派遣先企業からも歓迎される若い人が優先されてしまうのです
他の派遣会社に負けないために若い人を優先するのか…! |
次に、②の派遣先企業の人事が経歴をチェックする点について。
派遣会社の営業担当が「この登録スタッフは〇社の求人に合ってるな」と思ったら、派遣先企業の窓口に連絡を入れます。
このとき、個人情報保護の観点から顔写真は見せていません。見せているのはその人の経歴とスキルと言われていますが、年齢程度は口頭などで伝えていると考えたほうが自然でしょう。
その窓口担当者が、各派遣会社から紹介された人材を並べてどれにしようか選ぶわけです。仮に、A社・B社・C社・D社から紹介があった場合は4名ですが、全員に会うのは時間的に難しいので2名に絞ります。その時点で年齢で切られてしまうのです。
A社:29歳(独身)
B社:36歳(独身)
C社:45歳(既婚者)
D社:25歳(既婚者)
もし、上記のような人材を紹介をされた場合、面談に進めるのはA社とD社になります。B社とC社は書類の段階で話が進めなくなります。
派遣先企業の窓口担当は、実際に働く現場担当者ではないため、できるだけ若い人を現場に紹介したいと考えています。その理由はいくつかあり、主に”指揮命令者よりも年齢が若いほうが仕事を進めやすい”というものですが、傾向はどの会社も同じです。
「派遣会社は年齢で選ぶ」と割り切って考えておいたほうがよいでしょう。
派遣会社側も決まる確率が高い登録者を優先的に紹介しています。 |
更に詳しく知りたい方はコチラ!!
▶優先して紹介される人の特徴は…スキル?年齢?それとも顔?
本題に入りましょう。
なぜ、45歳以上は11月か12月に派遣登録をしたほうがよいのか?
それは、派遣会社が暇な時期(売り上げを上げるのが難しい時期)だからです。
まずはコチラの表を見てください。
これは、派遣会社が抱える求人数と登録者数を月ごとに並べた表です。
派遣会社が保有する求人が多いのは2月と3月。これは4月スタートの仕事が多いからです。
6月と9月は派遣の更新期間が途切れるタイミングなので多くなります。
派遣は3か更新が多く、4月・7月・10月にスタートする仕事が自然と増えるのです。
登録においても大体同じことが言えます。ここで注目してもらいたいのが、11月と12月に登録者が激減しているということです。
本当だ!11月と12月は登録者が少ない! |
ここがチャンスなんです!
登録者が少ないということは、派遣会社にとっても売り上げが上がらない時期。一方、求人募集はそこそこあります。
普段なかなか決まらない人(45歳以上の人は特に!)は、このタイミングに派遣登録や活動をするのがおすすめです。
特に、なかなか顔合わせまでいけない人は、11~12月に頑張って活動してみてください! |
11~12月に登録するメリットをまとめてみました。
登録者が少ないということは、内部も外部もライバルが少なくなるということです。いつもは5つの派遣会社で1名を決めていたところが、この時期は1つの会社からしか紹介されないなんてことも珍しくありません。
派遣会社側も、閑散期に登録する人は大切な存在なので、いつもより丁寧に面談してくれますし、就業決定に向かっていつも以上に協力してくれる時期と言えます。
11月と12月はいつもより派遣会社が頑張ってくれるってことね! |
間違っても、年明けに登録するのは避けてください。派遣会社が最も忙しくなる時期は1月後半~3月末までです(1月前半は正月明けなので、動きが鈍い傾向があり)。
年明けは一年で最も登録者が多くなる時期です。
若い人は気にしなくてもいいかもしれませんが、年齢が気になる人は登録を年明けに持ち越さず、年内ですすめましょう。
派遣会社の選び方も、仕事を決めるうえで大切です。
派遣会社の規模は大小さまざまで、規模ごとに特徴が違います。初めて派遣会社に登録する人や、ブランクがある人は、ぜひ大手の派遣会社を選びましょう。
絶対ではありませんが、小規模の派遣会社はあまりおすすめできません。
派遣会社の選び方はとても重要です。総合的に見ると、大手の方が運営面でもフォロー面でもしっかりしています。
もちろん、大手でもよくない口コミはあります。「登録いったら担当者が微妙だった」「営業担当が全く仕事をしない」といった話はよくあります。
しかし、会社としては大手の方が圧倒的にしっかりした対応をしてくれる傾向があります。
もし、どこの派遣会社にしようか迷っていたら、大手で社風のよい派遣会社を選びましょう。
本記事では”45歳以上”というテーマでご説明しましたが、派遣会社から仕事の紹介がないのには必ず理由があります。
それは年齢かもしれないですし、繁忙期で他の人を優先されているのかもしれません。
大事なのは派遣会社の考えを理解することです。
それで、もし「この派遣会社はダメだ」と判断をしたら、新たな派遣会社に切り替えましょう。紹介されないからと言って派遣会社側に文句を言っても、対応が変わることはまずありません。
派遣会社主導ではなく、自分自身側が主導できるように動いていくことが大切です。
特に、45歳以上で仕事を紹介されにくい人は、11~12月(できるだけ早い日程)がチャンスになっていますので、積極的に行動してください。
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