最終更新日:2019/11/29
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アルバイトと一口に言っても「日雇い」から3カ月以内の「短期」、半年以上の「中長期」などさまざまな種類があります。
中でも日雇いを含む短期バイトと呼ばれるものは、派遣も含めて種類が多いという点から、ダブルワークで利用する人も少なくありません。
今回は短期バイトが危険なところや、落とし穴になりやすいポイントなどをご紹介していきます。
目次[開く]
短期バイトは単発で収入を得られるから生活が苦しいときにつなぎとして使える、と思ったことはありませんか?
もちろんそういったメリットを求めて日雇いをはじめとする短期バイトをすることは間違いではありません。
しかし、アルバイト先や派遣会社をしっかりと確認しないと、「こんなはずじゃなかった…」という事態になりかねなくなります。
短期バイトの中でも同一のものとして勘違いされやすい「日雇い」と「日払い」ですが、前者の場合は「1週間後」や「翌月払い」など会社が定めた期日で給料が支払われるところが多いです。
それに対して「日払い」であれば仕事をした当日にお金をもらえるので、急ぎでお金が欲しい場合は応募をする前に「当日払い」というような表記がされているところを選ばないと、翌月払いになってしまい支払い期限に間に合わなかった、という失敗をしてしまいます。
また、短期バイトの中には一見すると日給が1万円を超えるような募集もあります。これも注意が必要で「現地集合解散」や「交通費なし」などの表記がある場合は現場までの交通費が自己負担になってしまい、さらに拘束時間も10時間以上と長いことも多い傾向にあります。
例として日給11,000円となっていても、現場までの交通費が往復2,000円かかり、働いた時間が10時間だと結果的に時給900円換算になってしまい、他の短期バイトと比較しても給料がとても安いというケースもあります。
また日給制になっている短期バイトでは残業が発生しても日給が変わるわけではないので、結果としてサービス残業になってしまうケースが多いのも問題のひとつとされています。
これ以外にも、同じ仕事をしているはずなのにもらう給料が違うというトラブルが起きることもあります。これは派遣会社を通じて働いている場合と、その職場に直接雇用で働いているかによって時給に差が生まれることから発生し、派遣会社は利益を上げるために同一の給料から手数料を引くために起きるトラブルと言えます。
このように短期バイトは、自分のケースに沿った派遣会社やアルバイト先をきちんと選ばないと思わぬ落とし穴に陥ってしまいがちです。
また短期バイトは決して給料が高いわけではなく、手元に残るお金も所得税が引かれてさらに少なくなることから、生活を安定させることは難しくメインの収入として使うものではないと言えるでしょう。
短期バイトの仕事というと倉庫などの仕分け作業や交通調査員などを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。短期バイトのイメージとしてこのような仕事が出てくる理由として募集求人数の多さがあります。
大手求人情報サイトの「マイナビバイト」の東京都の求人だけで見ても、短期バイトで約11,000件の求人があるのに対し、仕分け作業の求人は1,600件以上と全体の1割を超える結果になっています。
これらの仕事は経験や技術が不要ですが、体が資本になるものが多く、働く時間も深夜や早朝など、中長期の派遣では人が集まりづらい募集が多い傾向にあります。
このため無理をしすぎて体を壊してしまうことや、筋肉痛やケガに悩まされることが起きやすいこともあり、ツラい仕事が多いというイメージの要因のひとつとされています。
しかし、短期バイトの中には音楽関係や学会などのイベントスタッフや、試験監督、コールセンターやデータ入力といった体が資本ではないものもあります。
職場によって当たりはずれはあるものの、スケジュールの調整がしやすかったり、頑張ればまとまったお金を得ることができるなどのメリットもあるので、体力に自信がない人はこのような仕事を選ぶのもひとつの手と言えるでしょう。
コンサート会場やイベント施設、ショッピングモールなどさまざまな場所で行われるイベントのスタッフを短期バイトで募集するケースも多いですが、思ったより給料が少なかったという場合や、まったく仕事が合わないということも起きることがあります。
イベントスタッフの仕事内容は会場の設営はもちろん、イベントに来た人の誘導やチケットもぎりなどさまざまなものがあります。
当然役割によって時給も変わっていきますが、覚えることが多い、大声を出す必要がある、明るく他人と接するなどコミュニケーション能力が求められるものも多いです。
こういったことが苦手な人だと仕事自体が苦痛になる上に、イベントスタッフは拘束時間が長くなることも多いのでストレスで体調を崩しやすくなってしまうこともあります。
また、スーツ着用が求められてクリーニング代がかさんだり、交通費が出なかったりする場合もあるので、結果として手元に残った給料が少なかった、ということも起こる可能性があります。
短期バイトは給料トラブルの部分でも書いたように、それだけで生活を安定させるというのは無理があり、保険関係もしっかりしている場所は決して多くはないのでケガなどをしてしまうと働けなくなってしまうだけ、ということも少なくありません。
ダブルワークなど生活水準を向上させるために短期バイトをする場合は、自分の体力や生活リズムなどさまざまな状況を加味したうえでしっかりと考える必要があるといえるでしょう。
短期バイトは中長期の派遣や正社員と比べると、考えられないような危険な点もまだあります。ここからはそんな短期バイトの注意点を見ていきます。
短期バイトは現場の人手が足りなくなる場合に埋め合わせとして募集されるケースもあります。このようなケースでは、現場での仕事の進捗状況や人数などによって働く人の人数が増減する場合もあります。
その結果として、前日になっていきなり「翌日の仕事がキャンセル」になるという、通常では考えられない事態になることもありがちです。
短期バイトをやめたくなったら「求人募集の連絡を拒否すればいい」と考える人もいるとされていますが、これは確実にNGです。
連絡をする派遣会社にとっても迷惑になるだけでなく、その時は大丈夫だと思ってもその後再度短期バイトや派遣をする必要性が起きた場合にマイナスにしか作用しないからです。
これは会社の規模が小さいところを利用した場合はもちろんですが、大手の派遣会社であってもこのような「責任放棄」の状況は残ることが多く、求人の連絡は来ても悪い心象を与えてしまうことで、まったく採用されなかったりすることもあります。
このようなことを避けるためにも、登録を抹消することや仕事をしないことをきちんと派遣会社に連絡するなど、社会人としての責任を果たすことも重要になります。
一般的な派遣のシステムである中長期的に働く派遣と短期バイトを比較した場合、中長期的に働く派遣のほうがメリットが多くなりますが、ここからはどのようなメリットがあるのかを見ていきます。
事務などをはじめ、中長期的に働くことのできる派遣は数多いですが、おのずと契約期間や労働時間が正社員に近くなるので社会保険への加入義務が発生することがほとんどです。
この社会保険には健康保険や労災保険などの中身も含まれるため、万が一仕事中の事故などでケガをしてしまってもきちんと保障を受けることができます。
派遣は短期バイトと比較しても時給換算の給料が高いものが多く、前述の社会保険もあるので短期バイトとのダブルワークをしなくても、派遣をメインとして生活を安定させることができます。
短期バイトの場合はリーダーなどになることはできても、正社員への登用はほぼないと言えます。しかし、派遣社員の場合はただ派遣先に出向して働くというだけでなく、ひとまず派遣社員として働き、その後正社員登用をする「紹介予定派遣」と呼ばれるものなど、正社員への道も開かれるようになっているのもメリットのひとつです。
また、一緒に働く仲間が一定しない短期バイトと比較しても、派遣先企業で同じメンバーと一緒に働く期間が長い派遣のほうが仲間を作りやすいというメリットもあります。
いかがでしたか?今回は短期バイトの危険なところや、注意しないと陥りがちな落とし穴についてご紹介しました。
単発など短い期間で働くことができる短期バイトはメリットもありますが、きちんと応募前に調べたり体に気を付けたりしないと、取り返しのつかないことになりかねません。
労働者派遣法の改定や紹介予定派遣など、以前より派遣の待遇もよくなり安定を求めることも可能になっています。働き方をしっかりと考えて、安全性の高い仕事を選んでいきましょう
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