最終更新日:2019/11/29
最終更新日:2019/11/29
正社員・契約社員・パート・アルバイトなど、幅広い働き方が定着している現代で、すっかり社会に認知され、なくてはならない働き方となっているのが”派遣”です。
オフィスワークの事務職や店舗販売員、製造業務などさまざまな職種で、派遣社員は活躍しています。
「派遣」とひとくくりでいってもいろいろなタイプがあり、それぞれ働き方には違いがあります。
その違いの一つに”単発派遣”や”短期派遣”といった、スポット的な働き方があることはご存じでしょうか?
「単発派遣や短期派遣ってよく聞くけど、あまり理解していないかも…」という人もいるでしょう。
「長期的な派遣と一体何が違うのか?」「単発派遣や短期派遣にはどんな仕事があるのか?」など、意外と知らないことがあるものです。
今回は、単発派遣や短期派遣で働くうえで知っておきたいポイントやメリット・デメリットなどについて、わかりやすく解説します。
目次[開く]
単発派遣とはその名のとおり、1日限定や3日限定などスポット的な仕事に派遣される仕事です。
”短期派遣”という言葉もあるので、わかりづらいかもしれません。
短期派遣は、短い期間働く仕事です。つまり、働く前から契約期間の終了日が決まっており、具体的には「1か月限定」や「繁忙時期の2週間限定」などの仕事です。
つまり、単発派遣も終了日が決まっているため、”短期派遣”に含まれることになります。短期派遣と単発派遣には、はっきりとした明確な違いはないのです。
単発派遣は、イベントなど短期的なスタッフや繁忙期の倉庫業務、選挙受付スタッフといった働き方を好む方に向いています。
スポット的な派遣を受け入れる派遣先は、必要なときに必要な労働力が手に入ることができるメリットがあり、双方にとって必要不可欠な存在なのです。
単発派遣や短期派遣では、実際にどのような職場で働けるのでしょうか?
オフィス・店舗・役場・イベント会場など、あげればキリがありませんが、仕事さえあれば、さまざまな職場で働くことができます。
「これからいろいろな職場を体験して、将来的な方向性を決めたい」や「いきなり長期で働くのは怖いから、ちょっと職場の雰囲気を味わってみたい」などと考えている人は、単発派遣や短期派遣で気軽に”職場体験”できるというわけです。
少し働いてみて、自分に合うと思ったらそこから長期の仕事を探すこともできますので、あなたの将来の道しるべになる可能性があります。
単発派遣や短期派遣でよく募集されている仕事をご紹介します。
主に、工場や店舗での作業が中心です。
工場内での仕分けおよびピッキング作業、店舗内での商品の梱包作業など、比較的簡単なルーティーン作業であるため、未経験の方でも気軽に始められます。
同じ作業を複数人で行う仕事がほとんどですが、協力し合って作業するというよりは1人で黙々と働くことが多く、少し人付き合いが苦手な人などでも比較的働きやすいと言えます。
日本では各地でいろいろなイベントが開催されており、単発派遣はなくてはならない存在です。
例えば、携帯会社などのキャンペーンイベント会場やアーティストなどのライブ、展示会などでスタッフとして働きます。設営やお客さんの誘導案内など、与えられる役割は多彩です。
イベントスタッフの仕事は定期的にあるものではないため、興味のある人は求人募集を頻繁にチェックするなど、常にアンテナを張っておきましょう。
道路でカチカチと通行人などをカウントしている人を見かけたことはありませんか?
これが「交通量調査」といわれる仕事です。通行人の年齢層や性別をカウントするものや、通行車両をカウントするものなど、仕事内容はさまざまです。
通行量の多少や当日の天候などで、作業の大変さが変わります。一概に”ラク”とは言えない仕事です。
オフィスでは、繁忙時期に単発派遣や短期派遣を導入するケースが多々あります。忙しくなる時期は例年決まっており、その時期のみデータ入力業務を単発派遣や短期派遣に依頼するのです。
単純なデータ入力業務であるため、タイピングスキルを向上したい人、将来的にオフィス事務で働きたい人などにはおすすめの仕事です。
タイピングスキルは高い方がベストですが、タイピングに自信がない人でも応募はできます。データ入力業務をこなしていくうちに自然とスキルは向上するので、心配無用ですよ。
主に、データを正確に早く入力する作業がメインとなるため、集中して業務に取り組める人に向いています。
そのほかにも、コールセンタースタッフや試験監督など、単発派遣・短期派遣特有の業務もあります。経験が優遇されることも少ないため、積極的にいろいろな仕事にチャレンジできます。
単発派遣や短期派遣には、長期派遣にはないメリットがあります。以下が、その代表的な例です。
「働きたいけれど、家事育児が大変だから単発がいい」「この日はヒマだから、お小遣いを稼ぎたい」など、フルタイム勤務ができない人や突発的に働きたい人に便利なのが、単発派遣です。
あらかじめ働ける日にちが分かっていれば、予定も立てやすく、効率的に稼げます。
単発派遣や短期派遣では、多彩な仕事を経験できます。
長期派遣では経験者が優遇される求人が多い反面、単発派遣や短期派遣では経験値を問われることはほとんどありません。未経験者であっても、オフィスや軽作業などで幅広く業務を経験できます。
自分に向いている仕事が何かわからないとき、単発派遣や短期派遣を経験すれば、仕事に対する自分の価値観を発見できるかもしれません。
複数の仕事を経験することで、稼ぎながら自己分析できることがメリットといえるでしょう。
人付き合いが苦手な人も、単発派遣や短期派遣の仕事に適しています。
単発派遣や短期派遣は長期的な仕事と異なり、仕事に対するプレッシャーが少なくノルマなどがないため、安心して働けます。常に上司の目を気にする、ということはあまりありません。
また、黙々と自分のペースで働くことが多く、チーム力はあまり必要とされないため、やはり人付き合いで悩むことは少ないでしょう。
単発派遣や短期派遣には、やはりデメリットもあります。以下が主なものです。
単発派遣や短期派遣は、長期的な仕事と異なり、収入が安定することはありません。
例えば、3か月間限定の短期派遣の仕事なら、3か月間は安定した収入が見込めますが、3か月後の収入は0円です。生活するために収入が必要な人は、なるべく仕事を切らさないように、再び仕事探しをしなければならないのです。
もし、キャリアップを考えているのであれば、短期間しか働かない仕事は向きません。キャリアはある程度時間をかけて築くものだからです。
単発派遣や短期派遣は”職場体験”には向いていますが、仕事のスキル向上はしにくいのが実情です。また、将来的に正社員採用などの面接時で、単発および短期派遣の経験値が評価につながることは少ないため、キャリアアップを目指すのであれば長期派遣で働きましょう。
結論から伝えると、「働く目的」によります。
長期派遣を選ぶ人は、安定的な収入やキャリアアップを得ることを目的としています。
つまり、あなたが仕事に何を求めるかによって、選択肢は変わるのです。
もし、仕事選びで悩んでいるなら、働く意味や目的は何なのかを改めて考えてみてください。出てきた答えが、あなたの将来につながる第一歩となるでしょう。
単発および短期派遣と、長期派遣の働き方の違いは、仕事に対して何を求めるかによって価値観が変わります。
ひとつ言えるのは、社会では単発および短期派遣の働き方は需要があるので、今後も求人は一定量あるでしょう。
単発および短期派遣で効率よく働いて、日々充実させるのも、理想の働き方のひとつなのです。
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