最終更新日:2020/05/07
最終更新日:2020/05/07
この記事を読んでいるということは、
「コロナの影響で派遣切りが増えているって本当?」
「コロナの影響で派遣切りにあった場合はどうしたらいい?」
という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、新型コロナウイルスの影響による派遣切りの実態と派遣切りに合ったときの対処法について解説していきます。
具体的には、
の順番で紹介していきます。
この記事を読めば、新型コロナウイルスの影響による派遣切りの実態や派遣切りにあった場合にどのような動きをすればいいのかわかるようになるでしょう。
目次[開く]
新型コロナウイルスの影響により、派遣切りにあい職を失ってしまったという派遣社員が増えてきています。
人材サービス大手のディップが3月31日~4月3日に実施したアンケートによると、新型コロナウイルスにより失業した派遣社員は16%となっています。
このアンケート後の4月7日に政府から「緊急事態宣言」が発令されたため、派遣切りにあう派遣社員は今後も増加するのではないかと思われます。
実際に、コロナウイルスによる企業の経営破綻件数は2月が2件、3月が23件だったのに対して、4月は14日までに30件を超えるものとなっています。
企業が持ち堪えられなくなれば、派遣社員などの非正規雇用者から切られていくことになるでしょう。
(参照:日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58038980U0A410C2000000/)
長崎県にあるテーマパークのハウステンボスでは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて3月16日から屋外に限り営業をしていました。
しかし、屋内アトラクションなどは休止しており、業務が減少したという理由から半数以上の派遣社員が「派遣切り」にあいました。
そして、ハウンステンボスでは4月6日から全面的に休園となりました。
休園期間は4月30日までとしていますが、新型コロナウイルスの感染状況次第では延びることも予想できます。
つまり、前回契約を打ち切られなかった派遣社員も、次は派遣切りにあう可能性があるということです。
また、大手自動車メーカーでも工場停止による社員の一時帰休の措置が取られています。
マツダは広島、山口両県の工場を一時休業、日産は栃木工場をまず2週間生産停止にする計画を打ち出しています。
ホンダやトヨタでも一部工場や生産ラインを止めています。
現時点では自動車メーカーによる目立った派遣切りの動きは見せていません。
トヨタ自動車社長の豊田章男氏は「(前略)派遣切りなどをしていては、いざ、コロナが収まって復活しようというときに時間がかかってしまう。」と、派遣切りに消極的な姿勢を示しています。
しかし、今後の感染拡大状況次第では各社がどのような動きを見せるかわかりません。
派遣社員が不安定な状況であることに変わりはありません。
(参照:BLOGOS https://blogos.com/article/449766/)
(参照:JIJI.COM https://www.jiji.com/jc/article?k=2020040201141&g=eco)
現時点で多くの方が派遣切りにあっています。
そして、今後も派遣切りにあう方が増えていくことが予想されます。
では、派遣切りにあってしまったらどのように対処すればいいのでしょうか。
契約期間途中で打ち切りにする場合には、派遣先は派遣元との合意のうえで、相当猶予期間をもって解除の申し入れを行わなければなりません。
しかし、こういった緊急時の場合には突然派遣切りにあってしまうことが往々にしてあります。
契約期間中に派遣切りにあった場合には、まず派遣会社に新たな就業先を探してもらいましょう。
この際に、前派遣先は派遣元と協力して、関連会社等への就業斡旋など派遣社員の就業機会の確保を図らなければならないとされています。
また、全派遣先が協力体制をとってくれないとしても、派遣会社は他の派遣先を探してくれます。
なぜなら、あなたと派遣会社との間には契約満了まで労働契約が結ばれているからです。
また、契約期間中は派遣元から賃金を受け取ることができます。
もし休業を命じられた場合には休業手当を受け取ることができます。
そして、この契約期間中に派遣会社から解雇された場合には不当解雇にあたります。
不当解雇かもと思ったら、厚生労働省の「総合労務相談コーナー」や弁護士に相談するようにしましょう。
(参照:厚生労働省「総合労務相談コーナー」https://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html)
(参照:一般社団法人日本人材派遣協会 https://www.jassa.or.jp/information/detail.php?mode=detail&id=1037)
契約期間満了後に更新されなかった場合には、働いた期間がどの程度であったかを考えましょう。
まず、同一事業所・同一部署での派遣業務が3年を経過している場合には、派遣先で直接雇用してもらうことができます。
会社に「正社員になりたい」旨を伝えましょう。
ただし、正社員になるということで安定はしますが、これまでのように自由な働き方はできなくなります。
そして、3年を超えないが1年は経過している場合にも直接雇用してもらえる可能性があります。
しかし、この場合は派遣先に直接雇用の義務があるわけではありません。
新型コロナウイルスの影響により契約が更新されなかったのであれば、直接雇用の可能性も低いと言わざるを得ません。
派遣先での直接雇用が無理であれば、派遣会社に新たな派遣先を探してもらうようにしましょう。
「派遣切り」にあった際の対処法についてみてきましたが、それでもどうしようもない場合には以下のような方法を取りましょう。
派遣切りにあった場合には、まず派遣会社に別の就業先を紹介してもらうようにしましょう。
新型コロナウイルスの影響により経済は混乱をしていますが、逆に忙しくなっている業界もあります。
派遣先が全くなくなっているわけではないので、選ばなければ別の就業先を見つけることはできます。
突然の派遣切りで動揺してしまいますが、派遣会社を信じて就業先の確保を図るようにしましょう。
派遣会社によっては得意な業界、不得意な業界があります。
そして、今登録している派遣会社が、新型コロナウイルスの影響によって打撃を受けている業界を得意としている場合、新たな派遣先を探すのが困難となってしまいます。
そういった場合には別の派遣会社に登録し、新たな就業先を探した方がいいでしょう。
派遣切りにあっても派遣会社が何もしてくれなかった、派遣会社から違法な解雇を受けたという場合には弁護士に相談することもできます。
弁護士に相談する際には、労務問題に詳しい弁護士に相談しましょう。
弁護士に相談する時に大切なことは、相談したいことや疑問点を事前にまとめておくことです。
相談時間は限られているので、まとめておくことで効率的な話し合いができるようになります。
また、派遣契約書など有利となる資料も持参するようにしましょう。
ただし、弁護士に相談する場合には、当然ながら費用がかかります。
相談料や成功報酬などが必要になるということは考慮しておきましょう。
ハローワークに相談することで仕事を探すことができるのはもちろん、給付金を受け取ることができる可能性もあります。
ハローワークで受け取ることができる給付金の中で代表的なものが「失業給付金」ではないでしょうか。
失業給付金は誰でも受け取れるわけではありません。
失業給付金を受け取るには以下の条件を満たしている必要があります。
この条件を満たせば派遣社員であっても失業給付金を受け取ることができます。
しかし、給付の開始時期が会社都合退職と自己都合退職で変わります。
会社都合では7日間の待機期間を経て受給開始となりますが、自己都合の場合は7日間の待機期間+3ヶ月間の給付制限期間を経ることになります。
では、派遣社員はどのような場合に会社都合退職となるのでしょうか。
例としては、「派遣切りにあう、契約期間満了などで就業先を失った時に、次の就業先を探していたにも関わらず契約が更新されなかった」などのような場合です。
つまり、続けて働く意思があるにも関わらず、派遣会社から解雇を告げられた時には会社都合退職ということになります。
失業給付金を受け取りながら、ハローワークで仕事を探すようにしましょう。
この記事をまとめると以下の通りです。
新型コロナウイルスの影響により、派遣社員は「派遣切り」にあいやすい状況になっています。
もしも派遣切りにあってしまったら、その後どのように動くかが重要になります。
この記事を参考に、自分の状況に合わせてどういった対応策を取るのか考えるようにしましょう。
誰もが今派遣切りにあってしまう可能性があります。
派遣切りにあってからではなく、派遣切りの可能性がある前提でどう動くかあらかじめ考えておきましょう。
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