派遣の通勤交通費は非課税にできる?確定申告での扱いは?

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最終更新日:2020/05/07

この記事を読んでいるということは、

「確定申告をする時の交通費の扱いは?」

「時給に交通費が含まれている場合は?」

という疑問をお持ちの方が多いのではないでしょうか?

 

この記事では、「確定申告をするときの交通費の扱いはどうなるの?」「確定申告で必要になるものは?」と疑問に思っている方に向けて、解説をしていきます。

 

具体的には、

  • 利用する交通機関によって非課税の対象額が異なる
  • 時給と交通費が含まれている場合はどうなる?
  • 交通費を含む時給と交通費の別途支給はどっちがお得?
  • 確定申告で必要となるものは?

の順番にご紹介していきます。

目次[開く]

1.利用する交通機関によって非課税の対象額が異なる

交通費が非課税になる範囲はあらかじめ決まっています。

非課税になる金額は通常の交通費として申請する場合は絶対に超えないような範囲になります。

過剰に心配する必要は全くありません。

また、交通費の課税金額の設定は最大を考慮しているので新幹線を使っても超えないような範囲になっています。

 

交通費の非課税の範囲はバスや電車のような交通機関と車の二種類に分けられます

ここでは、確定申告に慣れていない人に向けて確定申告の際に交通機関ごとで非課税になる範囲を紹介していきます。

非課税の範囲…この言葉だけで難しいです…
初めて読む人にもわかりやすいように説明していくので安心してください!

1-1.公共交通機関を利用している場合

バスや電車などの公共交通機関を利用している場合は非課税になる金額が月に15万円になります。

よって、年間180万円までは交通費が非課税になります。

公共交通機関にはバスや電車が含まれます。

新幹線を使って通勤している人は新幹線の交通費も非課税の範囲に含めることが可能です。

タクシーで通勤している人はタクシーが交通費の範囲に含められる可能性はあまりないので事前に確認しましょう。

公共交通機関の場合
  • 月15万円、年間180万円まで
  • 電車やバス、新幹線も含まれる
  • タクシーについては要確認

1-2.自家乗用車や自転車を利用している場合

自家用車や自転車を使っている人も実質的な交通費を計算して非課税金額に含めることが可能になります。

しかし、自家用車や自転車の場合は交通費を計算するのが難しいため、距離によって非課税になる範囲が決められています。

1-3.公共交通機関と自家乗用車や自転車を併用している場合

自家用車で駅まで行ってそこからは電車で通勤しているという人も多いと思います。

このように自家用車や自転車と公共交通機関を併用して通勤している場合は月に15万円まで非課税になります。

よって、合計で15万円を超えなければ非課税にすることが可能です。 

公共交通機関を使えば車の使用の有無関係なく、月15万円なので覚えやすいですね!

2.時給に交通費が含まれている場合はどうなる?

交通費は課税対象ではなく非課税になります。

しかし、交通費が時給に含まれている場合は非課税分が課税対象になっていることになります。

時給は課税対象なので非課税分の交通費を外さないと交通費分を非課税にすることができません。

また、交通費を時給に含むことで交通費の分が多く課税対象になってしまい本来支払う税金よりも多くの税金を支払うことになります。 

ここで何もしなければ、払い過ぎのままになっています。

時給から非課税に交通費に当たる金額を引くためには「通勤交通費証明書」と言うものが必要になります。

この「通勤交通費証明書」は交通費が時給の中に含まれていることを証明するものになります。

また、「通勤交通費証明書」には法的拘束力はありません。

「通勤交通費証明書」を持っていても時給に交通費が含まれている場合は交通費分を給料の中から非課税分としてみなしてもらうのは現状としては難しいです。

 

「通勤交通費証明書」を提出しても交通費分を給料から差し引いて課税するかは税務署の判断によります。

税務署は原則として、

「通勤のための交通費は手当として通常の給与とは別途加算される形で支給されており、かつ、通常必要であると認められる部分についてのみ所得税を非課税とする。」No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当 - 国税庁

という基準のもとで判断を行っています。

なので、交通費を絶対に非課税にしたいなら交通費は時給に含めない形で支給してもらうようにしましょう。

まとめ
  • 交通費も課税対象になっている
  • 「通勤交通費証明書」で時給に含まれる交通費を証明する必要がある
  • 非課税になるかは税務署の判断で、現状は難しい

 

3.交通費を含む時給と交通費の別途支給はどっちがお得?

交通費を含む時給と交通費が別途支給される場合ではどちらの方が得なのか気になっている人も多いでしょう。

結論から言ってしまうと交通費が別途支給の方がお得なことが多いです。

交通費が別途支給の場合は給料のほかに確実に交通費をもらうことが可能になります。

しかし、交通費が時給に含まれている場合は交通費を支払うことで時給に交通費が含まれていない時よりもマイナスになってしまうことがあります。

また、交通費が別途支給になることで交通費を非課税にすることが可能になります。

そのほかにも交通費が含まれていると課税されてしまう分がなくなるだけではなく、課税対象の金額を減らすことが可能です。

これらの理由から、交通費が別途支給の方が得と言えるでしょう。 

交通費が別のほうがお得なのは覚えておきます!
確実に非課税にできるので、しっかり届け出ましょう。

4.確定申告で必要となるものは?

派遣社員が確定申告をする時には以下の書類が必要になります。

  • 源泉徴収票
  • 通勤交通費証明書(交通費が時給に含まれている場合)
  • 保険控除証明書(生命保険など控除対象の保険に加入している場合)
  • 銀行の預金通帳

確定申告の時には源泉徴収票が最も大事です。

また、交通費を時給のほかにもらっているのではなく、給料に含める形でもらっている場合は「通勤交通費証明書」が必要になります。

この書類を持っていることで交通費を非課税分にしてもらうことができる可能性が高まります。

確定申告を行うことで本来支払う必要のなかった交通費に対する課税金額などが返還される可能性もあります。

また、確定申告は住民票がある市区町村の税務署で行うので、指定の期間内に税務署で確定申告を行うようにしましょう。 

確定申告の期間は1か月ほどなので、スケジュール調整してくださいね!
アロテックネクスト アロテックネクスト

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