最終更新日:2020/05/07
最終更新日:2020/05/07
この記事を見ているということは…
「派遣会社のマージン率ってどのくらいなのだろうか…?」
と疑問に思っていませんか?
結論から先に言ってしまうと、派遣会社のマージン率は一律ではなく、派遣会社毎に異なります。
この記事では、2019年度の各派遣会社の最新のデータをもとに派遣のマージン率の求め方、全国のマージン率の相場などお伝えしていきます。
この記事を読み終えたころには、派遣会社のマージン率がわかるので、どのくらい儲けているのかなどをイメージできるようになります。
尚、この記事は派遣会社のマージン率について何もわからない方を想定して書いています。
なので、すでに各会社のマージン率だけを知りたい方であれば各派遣会社のデータから見てください。 【ココ】を押せばジャンプします。
目次[開く]
派遣会社のマージンとは、「粗利益」とは意味が違います。
基本的に、社会で言うマージンの意味は、「売上総利益(粗利益)」にあたります。
しかし、派遣のマージンとは、派遣料金(請求額)から派遣賃金(派遣社員給料)を差し引いた額を意味します。
つまり、基本的な意味のマージンでは…
マージンの意味がわかったとこで、派遣先企業と派遣会社、派遣社員の関係性を知っていますか?そこで、どのようなしくみで3者間が回っているのかをわかりやすく図で表したので以下の図を参考にしてください。
以上が派遣会社のマージンについてです。
それでは1つずく解説していきます。
派遣会社は、派遣先企業へ派遣料金の請求を行います。
ここでは、時間で請求する「時給請求」についてお伝えします。
時給請求については、説明するまでもないかもしれませんが、1時間働いたら◯◯◯◯円を派遣先会社に請求することです。
時間に対する対価で支払うのが「時給請求」です。
つまり派遣社員が時給制で働いていれば、基本的に時給請求になります。
月極請求とは、決まった額◯◯万円を派遣先企業に請求することです。
IT系の派遣先であれば、ほとんどが「月極請求」です。
たとえば、1ヶ月の基本労働時間を事前に月額◯◯万円と定めた契約で、残業などの時間外労働が発生したときには別途追加料金が発生します。
このような契約を月極請求といいます。
また、はじめに残業時間を見込んだ(みなし残業のようなもの)月額◯◯万円と定める契約「込々の月極請求」もあります。
これは、1ヶ月100時間労働をすると、月額◯◯万円支払います。といった契約です。
派遣料金の相場は、法律などで定められていないので、派遣会社によって異なることは頭に入れておきましょう。
ですが、派遣料金の相場は厚生労働省の『労働者派遣事業報告書』から知ることができます。
下記の表は、厚生労働省が公表した『平成29年度 労働者派遣事業報告書の集計結果』になります。
【引用元】厚生労働省
上記の集計結果をみると、一般派遣は…
上記の集計結果をもとに、計算すると、平成29年度の平均マージンは7,320円になります。
特定派遣は…
上記の集計結果をもとに、計算すると、平成29年度の平均マージンは9,537円になります。
以上が、派遣料金と平成29年度のマージンです。
派遣のマージン率は、派遣料金から派遣賃金(交通費を含む)を差し引いた残りの額の割合のこと。
派遣のマージン率は、以下の算出方法で求めることができます。
【引用元】大手派遣会社『リクルートスタッフィング』
先ほど紹介した平成29年度の集計結果から算出すると、
一般派遣のマージン率は 34.6%です。
一方、特定派遣のマージン率は37.0%でした。
全国平均では、特定派遣の方がマージン率は高い結果になりました。
スタッフサービス | ||
【主要地域】 | 【マージン率】 | 【全国平均マージン率との差】 |
札幌 |
36.7% |
+2.1% |
つくば |
38.7% |
+4.1% |
さいたま |
37.0% |
+2.4% |
千葉 |
37.1% |
+2.5% |
新宿 |
31.4% |
-3.2% |
池袋 |
38.3% |
+3.7% |
横浜 |
39.0% |
+4.4% |
名古屋 |
38.3% |
+3.7% |
大阪 |
35.2% |
+0.6% |
福岡 |
34.2% |
-0.4% |
【引用元】スタッフサービス(地域別マージン率)
テンプスタッフ | ||
【主要地域】 | 【マージン率】 | 【全国平均マージン率との差】 |
全国平均 | 31.5% |
-3.1% |
【引用元】テンプスタッフ(全国平均マージン率)
パソナ | ||
【主要地域】 | 【マージン率】 | 【全国平均マージン率との差】 |
全国平均 | 28.1% |
-6.5% |
アデコ | ||
【主要地域】 | 【マージン率】 | 【全国平均マージン率との差】 |
札幌 |
32.9% |
-1.7% |
つくば |
31.4% |
-3.2% |
千葉 |
32.5% |
-2.1% |
新宿 |
30.9% |
-3.7% |
横浜 |
30.5% |
-4.1% |
名古屋 |
38.3% |
+3.7% |
大阪 |
31.8% |
-2.8% |
福岡 |
31.9% |
-2.7% |
【引用元】アデコグループ(地域別マージン率)
ランスタッド | ||
【主要地域】 | 【マージン率】 | 【全国平均マージン率との差】 |
札幌 |
24.8% |
-9.8% |
つくば |
29.4% |
-5.2% |
さいたま |
27.6% |
-7.0% |
千葉 |
25.2% |
-9.4% |
新宿 |
27.1% |
-7.5% |
横浜 |
26.8% |
-7.8% |
名古屋 |
29.1% |
-5.5% |
大阪 |
25.6% |
-9.0% |
福岡 |
26.4% |
-8.2% |
【引用元】ランスタッド(地域別マージン率)
上記の派遣会社は、当サイトで口コミ評価の高い派遣会社TOP5のマージン率を算出しました。
『スタッフサービス』だけ少しマージン率が高い傾向がありました。
以上が、マージン率の求め方と平成29年度のマージン率です。
派遣会社のマージン率が高い会社が悪徳派遣会社ということではないです。
とういうのも、マージンの中には以下の3つが含まれているからです。
場合によっては、上記の社会保険料などが含まれるケースがあります。
社会保険料に関しては、派遣社員と派遣会社で折半が一般的です。(掛け持ちをしていると全額自己負担の場合もあり)
たとえば、毎月の給料から3万円の社会保険料が差し引かれていれば、1万5,000円を折半します。
実は、この派遣会社が折半している1万5,000円もマージンに含まれています。
また、派遣会社関係でマージンに含まれているのが以下の5つになります。
『厚生労働省』も以下のように発表しています。
※ マージンには、福利厚生費や教育訓練費なども含まれていますので、マージン率は低いほどよいというわけではなく、その他の情報と組み合わせて総合的に評価することが重要です。
【引用元】厚生労働省発表資料
たとえば、『スタッフサービス』は地域別で見ても、マージン率が全国平均よりも高いです。
なぜマージン率が高いかというと、スタッフサービスは『スキルアップ&ビジネス講座』や『お仕事スキルを磨く通学講座』、『PCやスマホでe-learning講座』などを月間135講座設けてけているからです。
以上がマージン率と派遣会社の関係です。
【引用元】一般社団法人 日本人材派遣協会
全国的に見ると、派遣会社の営業利益は平均1.2%になります。
そのため、派遣業界はそこまで儲けているような業界ではないかもしれませんね…。
この記事をまとめると以下の通りです。
口コミで評価の高い派遣会社は以下の通りです。
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