最終更新日:2020/06/10
最終更新日:2020/06/10
「自分が働きたいときだけ、短期で仕事ができる」
「仕事が入ってきたときだけ、登録スタッフに声を掛ける」
この需要と供給のバランスが取れている関係性が、単発・短期の派遣バイトです。
派遣のバイトは短期が多いので、ダブルワークや掛け持ちで登録しているスタッフがほとんどです。お互いに利害関係が一致したときのみ仕事が成立します。
登録スタッフと派遣会社の双方にとって便利な仕組みですが、反面、さまざまなクレームや不満が多いのが事実です。
そんな”派遣バイト”の裏側を覗いてみましょう。
派遣バイトには、上記のようなトラブルが日常的に起こっています。「簡単だから、楽だから、時給がよいから」と始める人は多いのですが、内情はきちんと知っておくべきでしょう。
大学生や主婦などの短期の小遣い稼ぎや、副業として利用するにはよいかもしれませんが、本業として働くのは慎重になるべきです。
もし、定期的に働きたいのであれば、大手派遣会社に登録してみてください。派遣バイトのように簡単な登録ではなく、事務能力などを問うスキルチェックや面談が行われます。そして、仕事が決まれば安定して働くことができ、時給も派遣バイトより高給です(大手の派遣会社の平均時給は1,500円以上)。
例えば、大手の派遣会社ではスタッフサービスが、短期派遣バイトをしている人でも受け入れてくれる仕事が多く、経験値が上がる事務職案件も多彩なのでおすすめです。まずは登録して、どんな求人があるかをチェックしてみましょう。
もし、週4~5日働きたいという人は、派遣バイトは向かない働き方なんじゃ! |
では、派遣バイトのトラブルを「派遣会社チェキ!」に投稿された口コミなどをもとにチェックしていきましょう。
1日だけ働くイベント関連の警備や、工事現場の作業など、短期の仕事は多種多様です。長期的な事務などの仕事と異なり、「手っ取り早く働いて高額を稼ぎたい」という人には、単発の派遣バイトは魅力的でしょう。
ここから事務手数料などが引かれることがありますが、これは派遣会社が決めた金額がほとんどです。
この手数料が、実はくせ者です。登録スタッフは実際に給料を受け取ってみて「あれ、こんなに少なかったっけ?」と驚くことがあります。
現金が即日で支給される代わりに、派遣会社は多めに手数料を引いて利益率を上げているのです。
日払いは一見良さそうに見えるが、手数料はガッツリ引かれることが多いぞ |
「日給で現金をすぐに支給、現地集合&解散、交通費なし」派遣バイトの求人を見ると、このような条件をよく見かけます。
この求人条件をひも解くと、現場が遠方の場合は、交通費と移動時間を踏まえると時給がかなり安くなることが多々あります。日給8,000~10,000円など一見高給案件でも、実はそれほど条件はよくないのです。
電車とバスの両方を使わないと行けないような不便な場所など、通常のアルバイトではなかなか応募者が集まらない仕事が、派遣バイトに回ってくるのです。
また、日給の派遣バイトにありがちなのが、拘束時間が非常に長いこと。日給制なら残業になった場合も、スタッフには基本の日給しか支払われません。
交通費の計算はしっかりしておこう! |
「明日の仕事、なくなりました」
普通の仕事ではありえませんが、派遣バイトでは当たり前のように、前日に仕事がキャンセルされることがあります。予定が予定どおりうまくいかないのが、派遣バイトの特徴です。
これは現場から「明日の人数〇人に減らしてくれる?」「今日、予定以上に作業が進んだので、明日の仕事はなくなりました」など、変更されることが多いのが理由です。
派遣バイトは誰もができる作業が多く、人数が揃うことが重要視されます。そのため人が必要でなくなると、仕事は消滅するのです。
働き手にとっては気軽にできる反面、予定どおりにかないのはある程度覚悟をしておくほうがよいでしょう。比較的時間をやりくりできる大学生や主婦などにとってはよいかもれませんが、派遣バイトで生活をしようとするのは危険です。
日雇いバイトでの「仕事がなくなりました」は当たり前!定期的に仕事をしたいなら、向かない働き方なんじゃ |
派遣バイトで単発の仕事を何度か頑張り、派遣会社と信頼関係が築けた優秀なスタッフは、リーダーとして登録されることがあります。
超単発の求人が入ってくれば、そのスタッフは優先的に声を掛けてもらえます。また、勤務態度のよいスタッフは、メールや電話で常に連絡が取れるようにされています。
単発の派遣バイトは、基本的に派遣会社のコーディネーターは同行しません。そのため、ときにはリーダーが現場で同じ派遣バイトのスタッフを取りまとめる役を与えられます。「リーダー」の称号は、そのスタッフのモチベーションを上げるための派遣会社の作戦です。
リーダーは通常、時給が50円程度アップされたり500円程度の手当てをつけられたりします。仮に派遣が集まらなかった場合は、リーダーが派遣先の人に謝ります。このように派遣会社でできるだけ自分たちの工数をかけずに仕事が進むように、リーダーを作り上げているのです。
労働者派遣法が改定され、日雇い派遣が禁止になりました。
ただし、全ての日雇い派遣が禁止になったわけではなく、期間や時間、さらには年齢などの制限が設けられたうえで、禁じられています。
同じ派遣会社で引き続き仕事できればよいのですが、そうでない場合は雇用ができません。そのようなときは、日雇労働求職者給付金制度を利用することによって、助成金を受け取ることができます。
「日雇労働求職者給付金制度」とは、日雇労働被保険者が失業状態のときに、所定の要件を満たすと支給される給付金です。
給付を受けるためには、派遣会社が”日雇い手帳”に雇用保険に加入している証紙を貼ることが条件となっています。ただ、派遣会社は面倒で後回しにする可能性があるので、しっかり調べてから行動しましょう。
派遣バイトが絶対的に悪いわけではありません。
土日なども含めて時間が空いているときに働けるのは、派遣バイトの大きなメリットです。特に、フリーターの人にとっては助かる働き方かもしれません。ただ、簡単に登録できる分、注意すべき点が多いのです。
もちろん、中には計画的に働き、貯金をできている人もいます。
しかし、毎日仕事があるわけではないため、計画的に働けず日々の生活でいっぱいという人の方が圧倒的に多いのが現実です。
ですから、手軽さだけでなく、ある程度稼ぎたい人は3か月更新などの一般派遣の方がおすすめです。毎日のように仕事を探すストレスはなく、給料もしっかりもらえます。
また、一般派遣の事務職は、スキルや経験値として今後の人生に役立ちます。
派遣バイトをする場合は「手軽さ」だけを考えるのではなく、派遣会社の傾向をしっかり理解したうえでやるやらないの判断をしましょう。
「日払い」「即給」など、甘い言葉に惑わされないように!しっかり働きたいなら、大手派遣会社を選ぶべきなんじゃよ。 |
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